electric-capital/quest はオープンソースで自行ホスト型の、セキュリティ重視の AI ワークベンチである。2026年10月30日のコミット 6fc317df(PR #199)は Quest Docs の編集承認フローに手を入れた。従来は、1つの文書の離れた複数の箇所を修正するたびに、編集1件につき write_doc カードを1枚ずつ開く必要だったが、複数の編集を1つの束にまとめ、カード1枚で承認する方式に変更された。
モデルが使うツール edit_doc(doc_id, edits=[...]) は、一度で最大 DOC_MAX_EDITS_PER_CALL(10)件の {old_string, new_string, replace_all?, note?} を受け取れるようになった。各 old_string は編集直前の本文を基準にのみ照合されるため、編集どうしは順序に依存せずに適用され、同じ区間が重複して修正される場合は拒否される。失敗した編集は一度にすべて報告され、どの番号の項目が一致しなかったかがはっきりする。束は1回の書き込みで反映され、History のバージョンは1つ、updated_at の更新は1回、実時間イベントの組は1組だけ生じる。
承認カードは write_doc に multi_edit 動作を使うことで編集束全体を保持し、カード内では編集ごとのプレビュー diff、適用位置、モデルが付けた note が番号順に表示される。この描画を担うのが新しいコンポーネント DocEditGroupPreview である。各項目には Apply チェックボックスがあり、一部だけ適用できる。除外した項目には一行の理由を書け、ボタンは Apply 4 of 5 のように変化する。除外項目は skipped_items としてルートへ渡され、範囲外の番号や重複、すべて除外といった選択は 400 invalid_selection として拒否される。実際の適用結果では、落ちた項目は skipped のまま残り、モデルもそれを認識して同じ変更を再び提案しない。
ただし注意点がある。プレビューは承認直前の本文を基準に生成され、承認時に本文を読み直して束を適用する。その間に文書が変わると、古い編集が1件失敗し、カードが開いたままどの項目がずれたかを知らせてくれる。このコミットには、束編集専用のバックエンドテストファイル571行とフロントのカードテスト223行が含まれ、単一編集パスの edit と append、add_image はそのままなので、既存のカードは引き続き開ける。ライセンスやスター数などのリポジトリ指標は、提示された資料には記載がない。