pooled は複数のブラウザを1つの WebRTC メッシュにまとめ、大きなオープンモデルの推論を分担するプロジェクトである。2026年11月3日の GitHub コミット(45b5ee2、PR #427)は、ルームの creator ではないメンバーのうちモデルを実行していた端末が離脱またはリロードしたときの扱いを手直した。その端末がいなくなるとそのモデルは停止し、残った端末は自分が保持していたレイヤーを解放してモデル選択画面に戻る。
ルーム内では1つのブラウザがホスト(host)となり、会話・トークナイザ・埋め込みテーブル・LM ヘッド・サンプラを所有し、残りの端末であるワーカー(worker)が連続したレイヤー区間を分けて担う。そのため、モデルを載せた端末が消えると、レイヤーを握ったワーカーが準備不全のまま残る可能性があった。このコミットは、ワーカーがモデルホストの離脱を検知すると次のテンソル位置でローディングを中断し、待たれていたローディングのペーシング(pacing)も併せて切る。その後、ワーカーは握っていたレイヤーと接続情報を解放し、ルームが現在のモデルホストを新たに選定して Start を押すと、レイヤーが再び分割して割り当てられる。ブラウザタブを再度読み込まずに新しいモデルを開始できるようになった部分である。
ドキュメント(docs/protocol.md)にはこの状況がルールとして書かれた。メンバーのモデルホストが離脱またはリロードするとそのモデルは停止し、残った端末はレイヤーを解放してモデル選択画面に戻り、その後は誰でも Start を押してルームが選んだモデルホストで再開できる、という内容である。片側のリンクだけが切れた場合にはモデルは停止せず、ルームの creator がそのホストを明示している間は従来の再接続経路が維持されるという条件が付いている。検証側にはブラウザ回帰シナリオ(hostgone、hostreload、hostgone-loading)が追加され、tests/unit/host_departure_test.js が新しく作成された。ただしこの変更はルーム内の接続状態の扱いのみを対象としており、ローディング時間やスループットに関する測定値は示していない。