infiniflow/infinity は LLM アプリケーション向けに設計された AI ネイティブなデータベースで、最新リリースは v0.7.4 だ。密ベクトル(dense vector)、疎ベクトル(sparse vector)、テンソル(tensor)、全文(full-text)検索を組み合わせたハイブリッド検索と、結果の再ランキングを提供する。テンソル検索は 1 つの項目を複数のベクトルに分割して比較する方法であり、全文検索はキーワードで文書を探す方法だ。ただし、今回の調査資料には v0.7.4 の変更内容が含まれていないため、このバージョンで何が変わったかは確認できない。
検索拡張生成(RAG)は検索で集めた根拠をモデルの応答と組み合わせる方法であり、Infinity は検索、推薦、質問応答、対話型 AI、コピロット、コンテンツ生成などの RAG アプリケーションに活用できる。ハイブリッド検索にフィルタリングを加えることができ、複数のデータ種別と直感的な Python API を提供する。依存関係のない単一バイナリ構成なので、Docker やバイナリそのままでデプロイでき、実装言語は C++、ライセンスは Apache-2.0 である。GitHub スターは 4740 で、リポジトリは 2022 年 7 月 18 日に作成された。
ただし、このリポジトリの性能がどこまで検証されているかは確認しづらい。今回の資料には性能ベンチマークの数値も他のデータベースとの比較結果もなく、評価スコアの項目は Momentum の 0.0 のみが埋めてあり残りは空欄である。読み取り遅延や書き込みスループットがどの水準にあるかは判断できない。現段階で優位性を主張するより、RAG プロトタイプに埋め込みストアを取り付ける候補として見るのが妥当だろう。