cadquery/cadquery は OCCT(幾何演算ライブラリ)を基盤としたパラメトリック CAD スクリプティングフレームワークで、最新リリースは v2.8.0 だ。Python モジュールなので、スクリプトの中で寸法や規則をコードとして定義して 3D モデルを作る。パラメトリック CAD とは、モデルを作る規則と寸法をコードに残し、その値を変えることで同じ形状の別バージョンを再び得られる方式のことである。
README は CadQuery が直感的で使いやすい Python モジュールであり、短くて単純なスクリプトで高品質な CAD モデルを作り、ユーザーの要求に合わせて調整できると説明している。少ないコードで再利用可能な精密な形状を作れることがこのライブラリの本質だ。作成したモデルは STEP・DXF・STL・VRML・AMF・3MF 形式にエクスポートでき、フィレット・カーブ押し出し・ロフト、ネストされたアセンブリといった機能も提供する。サーバーや科学・工学のスクリプトにも活用できることが併せて明記されている。
ただし確認しておくべき限界もある。ライセンスは NOASSERTION と表記されており配布条件が分からず、GitHub のスター数は 5968 だ。v2.8.0 の変更内容と他の CAD ツールとの性能比較の結果は示されておらず、評価記録でもモメンタムスコアが 3.5 のみ算出され、新興性・技術・品質スコアは空欄になっている。2018 年 10 月に始まって長い運営期間があるとしても、性能と配布条件は別途確認する必要がある。つまり今は、製造の流れにすぐ投入できるツールというより、精密な形状をコードで扱いたい人が範囲とライセンスをまず確認する価値のある選択肢に近い。